新型コロナウイルス感染のルーマニアにおける現状等について(号外:12月18日の感染状況,イエロー・ゾーンの更新)

令和2年12月18日
【ポイント】 
●12月18日発表の一日当たりの新規感染者数は,5,000人台前半と減少してきていますが,ブカレスト及び各地で引き続き高い感染率が続いています。また,集中治療室の患者数が11日に1,299人と最多を更新し,本日も1,270人となっていますので,集中治療室が全国レベル(11日の報道によれば,集中治療室は現在1400床とされる)でもほぼ満床となっています。
●特に,ブカレスト市周辺部での感染者数の増加には注意が必要で,現在も12の町村が,検疫措置の対象となっています。また,ブカレスト市の新規感染者も1,088人/1日となっており十分な注意が必要です。
●ルーマニア入国に際して14日間の自主隔離が必要なイエロー・ゾーンが,12月17日付け国家緊急事態委員会決定第60号により改訂され,37か国となりました。
 
【本文】
1.12月18日13時時点での内務省傘下の戦略コミュニケーション・グループの発表によれば,ルーマニア国内での新型コロナウイルス感染者数は,累積582,786人,前日からの増加5,340人。また死亡者数は,累積14,157人で,前日からの増加が8日に最多の213人となった後,本日も188人と多くなっています。集中治療を受けている患者は,11日に1,299人と最多数を更新した後,本日も1,270人となっているため,全国レベルで集中治療室の病床がほぼ満床となっている状態が継続しています。感染して治癒した者の数は,累積484,948人。検査は,27,482件(累計約456万件)が行われました。
引き続き,マスク着用,手洗い励行,人混みを避ける等の最大限の注意をしてください。
 
以上の統計は,ルーマニア保健省国立公衆衛生研究所の以下のウェブサイトから最新情報が確認できます。
https://instnsp.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/5eced796595b4ee585bcdba03e30c127
 
2.各地域の感染状況
(1)地域的な検疫措置
ア 18日時点で、直近14日間の1,000人あたりの感染者数の割合等が多い21か所の自治体では,域外との申立書なしの往来の原則的な禁止,夜間(22時から翌日6時)の外出禁止等の検疫措置が実施されています。
関係する方は,十分に注意してください。
 
12月18日時点での,ルーマニア政府作成による検疫措置に置かれている全国自治体の最新リストはこちら。
https://www.igsu.ro/Resources/IU/Ordine/1608280971079.pdf
 
イ ブカレスト市郊外で感染者数が増えており,18日現在,人口1,000人あたり多くの感染者となった以下の12の町村に引き続き検疫措置が行われていますのでご留意ください。
ベルチェニ(Berceni),キアンジュナ(Chianjna),ブラガディル(Bragadiru),オトペニ(Otopeni),モゴショアイア(Mogosoaia),コルベアンカ(Corbeanca),ドブロエシュティ(Dobroesti),ポペシュティ・レオルデニ(Popesti-Leordeni),オスタラール(Ostraru), ペトレシュティ(Petresti), タマシ(Tamasi), フンデニ(Fundeni)。
なお,オトペニについては,国道1号線は封鎖されておらず,空港利用者はチケット等を提示することで通過可能です。
 
(2)本日の時点で,直近14日間の1,000人あたりの新規感染者数の割合が3人を超えている自治体は,以下のとおりです(カッコ内が,それぞれの当該人数。)。ブカレスト市及びその周辺であるイルフォフ県の数値の高い状態が継続しています。
イルフォブ県(7.15人),
ブカレスト市(6.57人),
コンスタンツァ県(6.00人),ブラショフ県(4.99人),
クルージュ県(4.52人), ティミシュ県(4.11人),
アルジェシュ県(3.27人),ブライラ県(3.25人),
アラド県(3.12人), ヤロミツァ県(3.09人)
 
 皆様におかれては,引き続き十分な感染症防止対策を心掛けてください。
 
3.「イエロー・ゾーン」の改訂について
(1)ルーマニアへの渡航者が入国後に14日間の検疫(自主隔離)に置かれる渡航元のリストが,国家緊急事態委員会決定第60号により更新され,12月18日以降は,以下の37の国・地域からの渡航者が対象になりました(同決定に基づき同日国立衛生研究所が指定した「イエロー・ゾーン」)。
 
国家緊急事態委員会決定第60号原文リンク先
https://media.hotnews.ro/media_server1/document-2020-12-17-24490315-0-hotarare-cnsu-60-din-16-12-2020.pdf
 
ア 変更は,以下のとおりです。
(ア)削除(1か国)
イタリア
(イ)追加(8か国)
 プエルトリコ,オランダ,キプロス,スロバキア,トルコ,モルドバ,ラトビア,エストニア
 
イ 対象渡航元リスト
アンドラ,チェコ,フランス領ポリネシア,アルメニア,ルクセンブルグ,スロベニア,スイス,リヒテンシュタイン,モンテネグロ,ジョージア,クロアチア,北マケドニア,ポルトガル,オーストリア,サンマリノ,ブルガリア,ハンガリー,ヨルダン,リトアニア,セルビア,米国,デンマーク(注),キュラソー,スウェーデン,ベリーズ,
ジャージー,パナマ,パレスチナ,アゼルバイジャン,プエルトリコ,オランダ,キプロス,スロバキア,トルコ,モルドバ,ラトビア,エストニア。
(注:国家緊急事態委員会決定第36号による検疫措置の例外は,デンマークには適用されません。)
 
本リストは,以下のルーマニア保健省国立公衆衛生研究所のウェブサイトから最新情報を確認できます。
 http://www.cnscbt.ro/index.php/liste-zone-afectate-covid-19/2162-lista-state-cu-risc-epidemiologic-ridicat-17-12-2020/file
 
(2)「イエロー・ゾーン」の対象となる国・地域との間では,商用航空便の運航が原則停止されますが,運航状況については,各航空会社の最新の情報をご確認ください。ただし,EU加盟国及び(現在対象地域ではありませんが,対象に入った場合でも)英国(アラブ首長国連邦及びカタール)との間では,運航可とされています。また,オランダ,トルコがイエローゾーンに追加されましたが,当館からの照会によれば,KLM便,トルコ航空便とも,現在のところ運航停止措置は導入されていません。引き続きご注意願います。
 
【問い合わせ先】
在ルーマニア日本国大使館領事部
電話:+40-21-319-1890
メール:consular@bu.mofa.go.jp