ルーマニア経済概況

令和4年4月15日
概要
1. 1989年の体制転換直後には、高インフレ率、マイナス経済成長となるなど、ルーマニア経済は混乱を来したが、2000年以降には、安価な労働力やEU加盟への期待感を背景として外国直接投資も増加し、高い経済成長率を維持した。2005年にはインフレをほぼ収束させ通貨のデノミネーションを実施した。しかし、EU加盟後は、その頃に発生したサブプライムローン問題に端を発する世界経済危機の影響を受け景気が後退し、2009年以降、ルーマニアは再びマイナス成長に陥った。
 
2. 他方で、景気後退を機に、それまでの消費に頼る経済成長ではなく、生産と輸出を増加させる健全な経済成長を目指した結果、2011年にはGDP成長率がプラスに転じ、さらにその後、国内消費も回復傾向に向かったことにより、2016年に4.8%、2017年に7.1%、2018年に4.4%、2019年に4.1%の成長を記録したが、新型コロナウイルスの影響により2020年はー3.9%に減速した。

主要な指標

名目GDP   3018.45米ドル(2022
GDP成長率  4.8% 2022
                                                                                                                                                   








出典:IMF

GDPにおける産業別割合(2021年)


                             出典:ルーマニア統計局

主な輸出入品 (2022年)
総貿易額
輸出 920億ユーロ
輸入 1260億ユーロ


主要貿易国

輸出: ドイツ(19.8%)、イタリア(10.1 % )、ハンガリー(7.4 % )、フランス(6.0 % )、ブルガリア(3.9 % )
輸入:ドイツ(17.8 % )、イタリア(8.2 % )、ブルガリア(7.0%)、ハンガリー(6.5 % )、ポーランド(5.9% )
                                         出典:ルーマニア統計局 

失業率: 5.6%(2022年)
                                             
                                           
出典:IMF