平成中村座による歌舞伎シビウ公演、大成功

公演会場入り口風景 津嶋大使餅つき見本 ヨルグレスク文化大臣

勘三郎氏 シビウ公演
5月29日から6月1日の期間、シビウ国際演劇祭のオープニングを飾ったシビウ市における平成中村座による歌舞伎公演『夏祭浪花鑑』は大盛況の下、無事終了しました。在ルーマニア日本国大使館は、ルーマニアにおいてこのような大規模な歌舞伎公演が行われることの希少性や、ルーマニアでの公演実施を他の中東欧諸国より先駆けて決定した平成中村座の勇気を称え、また、ルーマニアに対する日本文化紹介の最大のチャンスと位置づけ、可能な限り側面支援を行ってまいりました。具体的には、日本語-ルーマニア語通訳の提供、同時通訳イヤホンガイドのルーマニア語版の修正、公演初日の津嶋大使主催レセプション及び餅つきデモンストレーションの実施、平成中村座一行への日本食差し入れのほか、ルーマニア政府に対してルーマニアでの歌舞伎初公演の重要性を説いて回るなど、ルーマニアでの公演が成功することのみを願っていました。
公演初日の津嶋大使主催レセプションでは、日本文化紹介のため、餅つきデモンストレーションを行い、招待者の方々に喜ばれました。ヨルグレスク文化大臣やキリヤック・シビウ国際演劇祭事務局長も餅つきを体験しました。
5日、津嶋大使は、日本語-ルーマニア語通訳として活動してくれた学生ボランティアの方々(ブカレスト大学日本語科及びヒペリオン大学日本語科よりそれぞれ2名、計4名)を招き、歌舞伎公演支援の慰労会を行いました。席上、通訳ボランティアの方々よりは、一生に一度と思われる貴重な機会をいただけ感謝している、歌舞伎の裏側を目の当たりにでき、勉強になった、日本人はいかに一生懸命働くかということを改めて実感した等、歌舞伎公演のみだけでなく、裏側を支えることから見えてきた日本人の性質を分析するなど、「日本」を賞賛する感想が多いことから、報告を受けていた館員一同、面映ゆい気持ちにさえなりました。とはいえ、寝る暇がないほど大変であったのに、さらに親日家となってもらえたとのこと、嬉しいの一言に尽きます。
ルーマニアでの日本関連大規模行事の実施は正直大変なことではありますが、今回の歌舞伎公演を皮切りに、少しずつ日本の公演団体のルーマニア公演実施への注目度が上がり、二国間の文化交流が盛んになることを期待しています。私共日本大使館がうれしく確信出来ましたことは、今回公演成功に大使館のサポートが大いに貢献したことであり、名誉に感じています。
シビウ国際演劇祭評論誌「喝采」掲載の歌舞伎シビウ公演批評(抄訳)はこちら。
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