ルーマニアでの新型コロナウイルスの感染防止のための措置に違反した場合の罰則(刑法の改正に係る緊急政令)

2020/3/23
【ポイント】
●新型コロナウイルス感染について発出された緊急事態に関連して、関連の措置に違反した場合に科せられる罰則を定める刑法改正に係る緊急政令が発出されました(20日に官報に掲載)ので、一部、当大使館でさらに具体的な内容の調査を試みましたものも付して、主な内容を以下の本文でお伝えします。
この緊急政令により、感染症防止対策に違反した場合には刑罰が科されますので、防止対策の内容自体と同様に、御注意下さい。
官報に掲載された全文は、以下のリンク先をご覧下さい。
 
【本文】
3月18日,ルーマニア政府により刑法(法律第286/2009号)の改正に関する緊急政令案が採択され,20日に官報に掲載されました(原文及び当大使館による仮英訳のリンク先は、それぞれ以下のとおりです。)。
http://legislatie.just.ro/Public/DetaliiDocument/224258
https://www.ro.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00036.html
 
この改正は官報掲載とともに発効していますので、御留意下さい。
その主なポイントは以下のとおりです。
 
1 虚偽の陳述(刑法第326条の改正)
(1)虚偽の陳述を行った場合,6ヶ月~2年の懲役又は罰金
(2)上記(1)の結果,伝染病感染リスクの存在が隠された場合,1~5年の懲役又は罰金(当大使館注:罰金の内容については、以下4をご覧下さい。)。

2 疾病の管理措置に関する違反(同第352条の改正)
(1)隔離措置又は入院措置に従わなかった場合,3ヶ月~6ヶ月の懲役又は罰金
(2)感染予防措置を遵守せず,それにより感染が拡散された場合,1~5年の懲役
(3)感染していることを知りつつ,故意に他人を感染させた場合,2~7年の懲役
(4)上記(2)の行為が過失によるものである場合には,6ヶ月~3年の懲役又は罰金
(5)上記(1)及び(2)の行為により,他人に身体的損害を与えた場合には、2~7年の懲役。死に至らしめた場合には、5~12年の懲役
(6)上記(3)の行為により,他人に身体的損害を与えた場合には、3~10年の懲役。死に至らしめた場合には、7~15年の懲役
(7)上記(4)の行為により、他人に身体的損害を与えた場合には、1~5年の懲役。死に至らしめた場合には、2~7年の懲役


3 情報の不提供(同第352条への追加)
 医療従事者等に対して感染者との接触歴等に関する情報の提供を怠った場合には,6ヶ月~3年の懲役又は罰金
 
4 罰金の具体的な金額について
 上記の緊急政令には、罰金については具体的な金額が規定されていません。
当大使館で把握しますところでは、罰金の具体的な金額については、公衆衛生法、刑法のより一般的な定めによるところ(前者(公衆衛生法)に関する2011年第857号政府決定又は後者(刑法)第61条)と考えられますため、御参考にこれらの規定を以下で紹介します(但し、これらの法律の適用は、もちろん当国司法の判断によるところであり,さらに、実際の適用には、裁判官の個々の判断により大きな裁量の幅がある模様ですので、これらも御念頭に、以下は、制度の大枠についての御参考としてのみ御理解下さい。)。
この点も含めまして、今回の諸措置への違反となる行動をとられることのないように、重ねてお願いします。
 
(1)公衆衛生法に関する2011年政府決定の適用対象となる場合
例えば、「感染している又は感染と疑われている者が,伝染病拡散予防・対策規則に反した」とされる場合には、個人については1~2万レイ,法人については2.5~3万レイの裁量幅の中での、罰金となる。
(2)刑法を適用する場合
裁判官は,罰金額の「単位」を、裁量により、10~500レイの間で定める。また、この単位となる金額に乗ずる係数(倍数)が、やはり裁判官により定められ、これは、以下のア~ウのいずれの場合に該当する事案であるかに応じ、その中の倍数の幅を目安に、最大では、いずれの場合にも30~400倍の間で具体的な倍数が定められる。これらの二つの数字を乗じたものが、罰金の額となる。
ア 刑法が罰金だけを定めている場合は,60~180倍。
イ 刑法が懲役2年以下の刑又は罰金を定めている場合は,120~240倍。
ウ 刑法が懲役2年以上の刑又は罰金を定めている場合は,180~300倍。
 
【問い合わせ先】
在ルーマニア日本国大使館領事部
電話:+40-21-319-1890
メール:consular@bu.mofa.go.jp