ブカレスト地域における地震対策について

令和3年2月10日
1 ルーマニアは地震国ですが,普段の生活では日本ほど地震を身近に感じることはありません。しかし1977年にブカレストを直撃した大地震はマグニチュード7.2,犠牲者の数は1,600名を超えたと言われています。
これまでの統計によるとブランチャ地方を震源としてブカレストを直撃する大地震は30~40年ほどの周期で発生すると言われており,前述の大地震から数えると次の大地震がいつ発生してもおかしくない時期になっています。
この状況を踏まえると私達もブカレスト地域での大地震に備えておくことが必要と思われます。以下の要領を参考に,可能な限りの御自身の対策をしっかりと立てておくことをおすすめします。
(1) 平素からの心構え
地震や大規模自然災害が発生した際は,建物の倒壊や道路の陥没等で交通が麻痺したり,通信網が遮断されることを想定しておく。
・平素から家族や知人とは,有事の際の集合場所を決めておく。
・自宅や勤務先には,飲料水,食料(缶詰等),医薬品,マスク,手袋,ヘルメット等災害グッズを家族全員分備える。
・旅券や現金等最低限必要な物を直ちに持ち出せるよう,予め準備保管し,家族と保管場所を共有しておく。

(2)地震発生時の対応
・慌てず落ち着いて行動する。
・エレベーターを使用せず,階段を使用して屋外に脱出する。
・ルーマニアでは,古い建物も多く,階段の強度が弱いこともあるので,階段使用時には,慌てず破損状態や強度を確認しながら下りる。
・屋外では,ガス爆発や火災のおそれがある飲食店等には近づかない。
・建物の倒壊や看板,エアコン室外機等の落下に注意して通行する。
・地震に備えて東京消防庁が作成した以下の資料も参考となります。
地震に対する10の備え 
地震その時10のポイント

(3)参考サイト(アプリ)
・ルーマニア内務省が作成したスマートフォン用アプリ「DSU」(ルーマニア語)では,災害等の情報の受信や避難場所,救急施設の場所や連絡先等が確認できる。
・以下のルーマニア内務省の地震関連サイト(ルーマニア語)では,地震発生に備えての知識や地震発生時の対応要領が掲載されている。
http://nutremurlacutremur.ro/
 
2 緊急時には可能な限り当館から皆様へ情報発信を行いますので,その内容を含め情報収集に努めて下さい。
(1)当館からの伝達手段としては在留届に基づくEメール送信や連絡先への電話等を想定しています。
 また必要に応じて当館は皆様の安否確認を行い,日本にいるご家族等との連絡のお手伝いをします。
(2)「たびレジ」の活用
外務省海外安全情報配信サービスである「たびレジ」に登録(末尾の関連サイトから登録可能)すると,情報配信を登録した国の大使館・総領事館が発信する日本語の安全情報がメールで届きます。また,大規模な事件・事故,テロ,自然災害が発生した場合,被害の状況によっては,大使館・総領事館から緊急のメールが届き,安否の確認等を受けることができます。
 https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/index.html

3 海外で大規模な災害・事件が発生して邦人が多数巻き込まれる可能性がある場合に,外務省の海外安全ホームページ上の「オンライン安否照会システム」(末尾の関連サイトを参照下さい)を利用することで,本邦及び海外の照会者が特定の方の安否照会を依頼することが出来ます。地震が起こった時のために家族に同システムのことを知らせておくことも有効です。海外における安全の確保については,海外安全ホームページもご覧下さい。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/23/7/0704_04.html